3月10日
 室内の仕上げ工程もいよいよ終盤。1週間後の3月17日,18日に「完成見学会」を控えたこの日、左官屋さんの手による、リビングの珪藻土壁の壁塗りが行われた。
 壁の色については事前に打ち合わせ済みであったが、表面の仕上げ方については外壁の「ジョリパット」同様、現場で施主と一緒に細かい確認を重ねなからの施工。嬉しい配慮である。
 もう少しで11時になろうかというところで作業開始。
 ジョリパットのように、あらかじめ色の調整された土が準備されているのかと思いきや、実は現場で調整される。珪藻土自体は白色で、それに色を付けるための「絵の具」のようなものがあって、両者を適切な割合で混ぜ合わせるのであった。右の画像は、水を加えて機械で混ぜ合わせているところ。
 いよいよ壁塗り開始(下画像)。1階から2階までの吹き抜けになっているところの1面を塗っていく。まずは下塗り。壁全体に素早くのばしていく。外壁同様、鮮やかなコテさばき。あっという間に全面を塗り終えた(右画像)。
   
 続けて2回目の上塗り(下画像2枚)。下塗りに比べ、かなり丁寧に塗っていく。この後に「櫛引」を行うのだが、この上塗りの段階で十分に表面が美しい。「このあと櫛で表面を引っかくのに、随分丁寧に塗るんだなぁ…。」と思っていたのは素人の浅い考えなのであろう。右の画像から、表面の艶の様子で、上塗りした場所の仕上がりの違いがわかるだろうか。
   
 上塗りの後、休憩も取らずに、仕上げの「櫛引」作業に入った。幅が20cmほどの櫛を使っての丁寧な作業。ここでも、歯の数が違う櫛を使った微妙な操作で、何通りもの表面仕上げを披露して下さった。我が家では、歯の細かい櫛で横に自然に引いてもらうことに。
 すべてが手作業なので、壁の端から端まで一度に引くことができない。腕のリーチが足りないのだから仕方ない。2〜3回に分けて端まで引いていく。合わせ目が微妙にずれたりするのも、手作業の“味”である。ただし、丁寧な作業なので、あまり目立たない。
 「櫛引」の仕上げ作業は、14時頃には終了。補修用の珪藻土をビニール袋に保存して、この日の作業は無事終了。足場が取り払われる時が楽しみである。
3月16日
 足場もすっかり取り払われ、珪藻土壁の全貌が眺められるようになった。完成見学会を翌日に控え、床面の養生も取り去られ、照明関係もすべて設置完了。
 画像の撮影は、夕刻の日没直前。壁面に夕日のオレンジ色が映える。