擁壁工事の開始
なぜ「エアムーブ住宅」を選んだのか
 “夏涼しく、冬は暖かい。” エアコン等の助けも無く実現したい……。そんな都合のいい家なんてあるのか?
 サッシや断熱材が普及した現在、もはや「高気密・高断熱」はあたり前。保温性能は飛躍的に向上しました。しかし、断熱材の施工方法によっては、夏の室内を異様に暑くしてしまったり(日中、留守にしていて家を締め切っていた時など)、あるいは冬、壁の内側で結露が起こって、建材の腐食につながったりなど、問題点も残りました。これらを解決すべく、「24時間換気」も登場しましたが、絶えず換気扇などの機械の助けを借りることになります。
 “自然の力で解決できないのか?” あちこちから情報を手に入れたり、住宅展示場めぐりをしたり……。そんな中で見つけたのが、「エアムーブ工法」。太陽熱と、空気が動く原理を巧みに利用して、快適に生活できる省エネ住宅を実現できる。キーワードは、「気密」・「断熱」・「換気」の3つ。実は、似たような工法もあります。「ソーラーサーキット」とか「エアサイクル」とか「エアパス」とか……。「エアムーブ」も「エアパス」も、もともとは「エアサイクル」から派生したもの。「エアパス」と「エアムーブ」は「エアサイクル」の発展型といえます。両者とも空気の動きをよりスムーズにさせるためのアイテムを工夫しています。基本はあくまでも自然換気。しかし「エアムーブ」は、より意図的,能動的に換気を行うために、小屋裏や壁内のエアフィン,建物基礎部の給気口などの装置に独自の研究と工夫(特許取得)をしています。
 日本家屋の伝統である木造軸組み工法のため、もちろん間取りのデザインは自由自在。展示場や完成見学会で目にしたどの「作品」も、たいへん丁寧な造り。営業や設計担当の方々もたいへん熱心かつ親切で、自分たちの仕事に自信を持っていることがよく伝わってきました。この頃すでに、住宅展示場めぐりと平行して、パソコンソフトを使って間取りプランも考えていました。その間取りプランをもとに、「エアムーブ住宅」の司建設の設計担当の方々が、適切なアドバイスをして下さり、より実用的なデザインにまとまりました。そのやり取りの中で、「よしっ、ここなら!!」と確信を持ったのでした。
 かくして、2006年5月、私も家内も意見が一致し、司建設さんと選任建築依頼契約を結んだのでした。