1992年12月25日朝。シドニー(Sydney)に到着した我々は、国際線から国内線に乗り換え、Perthに向かった。
 国際線と国内線のターミナルは2.5kmほど離れている。連絡用バスが走っているので便利。所要時間は10〜15分ほど。料金は当時A$3.00。
 国内線のアンセット航空とオーストラリアン航空のターミナルは分かれているので、注意が必要。
 11時40分、オーストラリアン航空TN‐42便B737機に搭乗。パース(Perth)へと飛んだ。
 機上からの景色が素晴らしい。左写真は、機がナラボー平原(Nullarbor Plain)付近にさしかかったところ。遥かかなたに南氷洋を望み、眼下には広大な平原。見ると、赤茶やエメラルドグリーンに染まった湖が、ここかしこに点在している。まるでパレットにのった油絵の具のようであった。
 パース空港に到着し、AVISレンタカーのカウンターへ。パース滞在中の我々の「足」はレンタカー。極々普通のタイプのものを選んだのだが、クルマはホールデン製コモドア(Comodoar)。なんと排気量3800cc! とにかくでっかい。燃費が気になるところだが、そこはさすがオーストラリア。ガソリンの価格が日本国内に比べて安く(当時A¢70弱)、安心して利用できた。また、エンジンパワーにゆとりがあるため、エアコンの効きがよく、結果的には大正解。やはり現地には現地に適したものがあるものだ。
 パースでの最初の宿となったホテル“PARKROYAL PERTH”。チェックインを済ませ、部屋に行ってみると、クリスマスの宿泊ということもあって、ゼネラルマネージャーからのクリスマスカードが届けられていた。心憎いサービスに、感激を新たにした。
 チェックインを済ませた我々は、早速パース市内の観光へ。と言っても、地図を頼りのドライブである。目指すはキングス・パーク(Kings Park)。澄み切った青空の下を、ゆったりとクルマを走らせる心地よさ。
 キングス・パーク(Kings Park)は、パースのシンボル的存在であるとともに、市民の憩いの場でもある。観光地としても、当然人気の高いポイントのひとつ。
 マウント・エリザ(Mt. Eliza)という小高い山そのものがキングス・パーク。広さはなんと400ha! 公園内の展望台からの眺めも素晴らしく、パースの街並みとスワン川を一望できる。山裾には広大な植物園が整備され、オーストラリア原産のものをはじめ、世界中の植物を楽しむことができる。遊歩道も整っており、ゆっくり散歩を楽しむのもいい。
 広大な園内は、どこを歩いても気持ちがいい。青く澄み切った空。木々の緑。さわやかな風。家族連れも多く、子供たちの遊ぶ姿に心がなごむ。一日中ぼ〜っと過ごしてみたくなる雰囲気。
 公園の一角にある、戦争記念碑。どうやら第一次世界大戦に関するものらしい。“Lest we forget”の文字が刻まれている。
 パース市内から更に足を伸ばし、フリー・マントル(Fremantle)の街へ。パースの外港的な存在。いわゆる“港町”の雰囲気を楽しめる。左写真は、インド洋に沈む夕陽。
 パース市内にせよ、フリーマントルにせよ、博物館や美術館,動物園など見どころはたくさんあったのだが、クリスマスのシーズンでほとんどが休館。おまけに忙しい日程の中でピナクルズやウェーブ・ロックの観光にも挑戦したため、パース市内の観光がほとんどできなかった。再びこの地を訪れるチャンスがあったなら、今度はもう少しゆっくり楽しみたい。

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